古川一郎のこと

ぼくがパンに込める思い


 

 

 

記憶に残るパン

 

国によって、文化や風習が異なるように、パンもその国によってちがいます。


僕が思うに、主食がお米である僕達日本人と欧米の人とでは、体が求める水分量が違うように思います。ですからパン自体に求める水分量(しっとり感)はとても大切だと思います。

よく本場ヨーロッパの味!という感じの固いパンがありますが、本当においしいのでしょうか?
ひとくち食べた瞬間、「これはおいしいのかな?」っと考えてしまうパンは、本当においしいパンなのでしょうか?

僕は口に入れた瞬間『美味い!!」と体中にインプットされるような、そんなパンを目指しています。

 

 

 

能登のようにやさしいパン

 

「能登はやさしや土までも」

 


この雄大な自然がそうさせるのでしょう。本当に人も土も風もやさしいのが能登です。

僕が作る天然酵母のパンは、ゆっくりと能登時間(※)で発酵させ、丁寧に焼き上げています。ですから、口当たりも能登のようにやさしいのです。

食べた時に、能登のやさしさや、能登の風景が頭の中に浮かんでくるようなパンを作りたいと思っています。


※能登時間とは
これは僕がかってつかっていた言葉なのですが、ゆっくり、のんびり、ふんわりといった時間の事です。パンもやさしく、ゆっくりゆっくりと時間をかけて発酵させると、びっくりするくらいふんわりと仕上がるのだと僕は思うのです。